2012-04-22

撮影の実践知識3-自分で作る!PR映像制作ガイド-

【6-4撮影編4 撮影の基本4 ズームイン】

1.ある風景の中に撮影対象が存在している。
2.次にその撮影対象がどんなものか詳しく見せる。

このような映像を作るためには、まず風景の中にある対象をロングショットで撮影し、
次にその対象をアップショットで撮ることになります。
ひとつのシュチェーションに2種類のショットが必要になるということです。

このような場合、後の編集作業も考えつつ、二通りの方法があります。

・1カットの中で対象に向かってズームインする映像
・2種類のショットを別々に撮って編集でつなげる

実際には↓のようになります。

▲ズームイン


▲2つのカットをつなぐ

どちらがより良いでしょうか?

それを考えるポイントは、見る人にとってどっちの映像が違和感なく見ることが
できるかということです。
違和感を少なくする方法は「映像を人間の目で見た状態となるべく近づける」と
いうことになります。つまり、人間の目には「ズーム機能」はついていません。
従って、この場合はロングとアップの2カットを撮って編集でつなぐほうが良い、
となるでしょう。

では、ズームは使っちゃダメなのかというと、そうとは限りません。
ズームを使った映像でも、見る人が違和感を感じない場合はOKなのです。

a)事件現場を取材した映像などで、重要な部分をその場で発見した場合
b)ズームをわざと使って、わざと見る人に違和感を与える場合。

a)の場合は、取材撮影を続けているときに、そこに重要なものや部分があって、
撮影者がそれに気づいて、そこに向かってズームするケースです。文章で書くと
わかりにくいかも知れませんが、普通に毎日のニュースで頻繁に見られます。
このような映像を見ていて、違和感を感じる人はあまりいないでしょう。
それは見る人は、映像を見ているのではなく、映像を通じて事件の現場を見て
いるからなのです。映像の状態なんて誰も気にしません。

b)の場合は、ドラマで意図して行われる演出の一種です。すごい速さで映像の
ある一点にズームしたら、見る人は「ハッ」とします。そのように感じさせる
ことを目的に、わざとそのような撮影方法を使うのです。

企業VPの場合は、このどちらとも違います。
なるべくカメラを動かさず、見る人に違和感を与えず、商品など、こちらが見せ
たいものをベストな状態で、詳しく、しっかりと明確に見せることが重要です。




(おまけ)
カメラを三脚に固定してパンやティルトショットを撮影するときには、使わない
可動部分のネジはしっかり締めて固定しましょう。
そうしないと、パン(水平の動き)で撮っているときに、じわーーっと上下の
動きが混じってきたりします。撮影時にはいちいち注意しましょう。

次回は【6-5撮影編5 撮影の基本5】
後の編集のことを考えて撮影しましょう。というお話です。




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