2012-04-02

撮影の実践知識1 -自分で作る!PR映像制作ガイド-

【6-2撮影編2 撮影の基本2 パンとティルト】

前回は撮影についての映像(カットやショット)についてひととおり説明しました。
今回は実際に撮影を行うときの注意点を紹介しましょう。

■どんなときでもカメラは三脚固定が原則
室内でも路上でも、人物を撮るときでも商品でも、カメラを移動しながら撮る場合を除いて
「カメラは絶対、三脚に固定」です。
観光旅行の記念ビデオやお子さんの運動会とは違います。手ぶれや、不安定なゆれは
見る人に悪印象しか残しません。カメラは可能な限り極力、安定させなくてはなりません。

「お店の前の景色をちょこっと撮ろう」くらいの感覚であっても、気軽に手持ちで撮影しては
いけません。必ず三脚を立ててカメラを固定して撮りましょう。アマチュア用の三脚なんて
大した大きさではありません。ちょっと気をつければ人の迷惑になりません。
面倒がらず、すべての撮影は三脚で行うくらいのつもりでいてください。

○実例:手持ちと固定でパンした場合
手持ちカメラで風景をパンで撮った場合です。手持ちでは、カメラを水平方向だけに
動かすことは不可能です。上下に、斜めに、微妙に揺れてしまいます。
しかし、カメラを三脚に固定すれば、余計なゆれは起きず、カメラは水平方向にだけ動き
ます。映像の落ち着きに大きな違いが出ます。


▲①手持ちでカメラをパンした映像

▲②三脚に固定したカメラでパンした映像

水平方向(パン)だけでなく、タテ方向(ティルト)の動きが混ざると、手持ちでキレイに
落ち着いた映像を撮ることはさらに困難になります。
カメラの動く速度も安定しにくく、またカメラを振り下ろしたときにピタっと水平にさせる
ことも難しくなってしまいます。


▲③手持ち:木から下がって右へ噴水をパン

▲④三脚に固定したカメラで③と同じように撮影

細かくゆれたり、水平でない映像というのは見る人に落ち着きのない、不安定な
印象を与えてしまいます。
よくドラマでは、わざとカメラを揺らすことで、サスペンスものの不安げなシーンを
さらに強調したりします。
そんな必要のない企業VPでは、とにかく映像はしっかり安定させなくてはなりません。

また、カメラを振るときのスピードは、なるべくゆっくり、一定でなくてはなりません。
パンをした映像を見る人は、自然に横の動きを目で追います。そのときに、動く
スピードがギクシャクしたり、何が写っているかわからないほど早かったりすると
ストレスになってしまいます。

▲⑤三脚に固定:パンが早すぎる

▲⑥三脚に固定:パンは落ち着いて丁寧に

パンでもティルトでもカメラを振る場合には、そこに写っているものが何かを
しっくりと見ることができるくらいに、ゆっくり落ち着いて動かしましょう。

次回は【6-3撮影編3  撮影の基本2
カメラを動かして撮る場合と、ズームを使うべきかどうかについて、です。




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