2012-02-18

予算書の作り方2 -自分で作る!PR映像制作ガイド-


【4-2予算編2 制作予算書の作成】

社内(自分)で映像作品を作るとして、どのような予算書を作成すれば
よいでしょうか?
お見積書の例(ちょっと高め)


















映像を制作するときに発生する費目については前回に書きました。
あれは、企業さんがクライアントとして、広告代理店を通じて、または
直接、われら制作会社に発注するケースを一般論として紹介したもので
すので、社内で作る場合は、その多くを省くことができます。

(1)制作人件費
これらはすべて省くことができます。プロデューサーやディレクター、
そのアシスタントも社内の人間でやるわけですから。まあ、映像制作の
ために残業したとして、ちゃんと手当てを認めてもらえるかどうかとか、
そういう会社的なことはあるでしょうけど。

(2)撮影人件費
これも社内の人だけで作業をすれば、その費用を計上する必要はありま
せん。ただし、撮影というのは撮り方や機材の知識、照明の当て方など、
専門性が高い部分でもあります。社外に広く公開する映像作品の場合、
映像がショボいと、商品や会社のイメージまで低下させかねませんので
ここだけはプロに依頼するという選択肢も検討に値します。
最近は、撮影だけを請け負って人件費+機材費込みで1日数万円という
業者さんもいます。

(3)撮影機材費
本ブログの機材編で紹介した機材を購入する場合は、その分の費用をこ
こに計上します。購入費は初回のみですが、消耗品や備品の追加など、
2回目以降でもチョコチョコとかかったりします。レンタルの場合でも
その料金が発生しますので、それも機材費となります。

(4)出演関係費
社内で映像を作る場合に、プロのモデルさんやタレントを出演させると
いうケースはあまりないでしょう。よくあるのは社内で評判の美人か、
イケメン君にお願いして出てもらうというパターン。これなら費用はかか
りません。
たまにあるのが、個人的な友人で、昔イベントコンパニオンやら読モと
かをやってた人に出てもらうというもの。このとき、多少なりとも謝礼を
払う必要があれば、その費用はここに計上します。
さて、問題はナレーターです。
ナレーションほど、アマとプロの力量の差が大きいものはありません。
しかも、見る人に映像の内容をしっかりと認識してもらうためには、
ナレーションは非常に重要です(右上のOur Videosをご覧になるとよく
わかるでしょう)。でも、こんな風にナレーションを読めと言われて、
すぐにできる人は社内はおろか、世間にもそうはいないでしょう。
そんなときに便利そうなのが、ナレーション原稿をメールで送ると、
プロのナレーターがそれを読んで、音声ファイルにして送り返してくれる
というサービスです。これも参考までに。

(5)ロケ地使用料
撮影専門のスタジオを使うケースはあまりないかも知れませんが、レンタル
スペースや貸し会議室などを使用することはよくあります。そんなときは
規定の使用料金を払うので、この費目に計上します。

(6)衣装・小道具費
撮影のために必要な資材を買うための費用です。前回にも書きましたが、
商品をディスプレイするための化粧板や、バックに垂らすカーテンのよう
な布とかの購入費用です。

(7)編集作業費
社内のPCに入れた映像編集ソフトを使って自分で編集するので、これは
不要です。

(8)仕上げ作業費
プロの世界では専用のスタジオでMAという作業をしますが、社内で制作
するのであれば、映像編集ソフトで作った完成映像にBGMの音声ファイル
を貼り付ける作業になるでしょうから、基本的には必要ありません。
ただしBGMに使う音楽は「音楽素材集」などを購入する場合もあります。
世の中に広く公開する映像の場合は、既存の曲を勝手に使うことは著作権
法に触れる場合もありますので、注意しましょう。

(9)素材費
映像の中に入れるきれいな背景や写真素材は、市販の素材集があります。
これを購入するのであれば、その費用はここに計上されます。

(10)制作雑費
映像制作にかかわる細々とした諸費用です。適当にかかりそうな金額を
計上して仮払い請求し、あとで清算するという感じでしょうか。

(まとめ)
・社内の人間でやる作業には費用はかからない。
でも残業手当や出張旅費がかかることもある。どう処理するか。
・社外の人に協力してもらった場合は謝礼などの費用がかかる。
・必要なものを購入する費用も発生する。
・そのほか制作に関して発生する諸支払い。

映像を制作するときには、あまり厳密でなくても事前に予算書は作成して
おきましょう。


次回は【5-1制作編1 映像制作の準備】
企画も予算も決めて、実際に制作作業に入るときの準備について


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