2012-02-04

台本の書き方3-自分で作る!PR映像制作ガイド-


【3-5企画編5 台本の書き方3】

いよいよ台本作成に着手します。
台本のフォーマットは先に作った構成案と同じで、時系列順に上から下に
向かって進行し、各コーナー名と、映像内容、説明する内容(主にナレー
ション)を書いていきます。
はじめに言っておきますが、台本を書くという作業は、かなり長い時間
がかかるものです。ぜひ腰を据えて根気良く取り組んでください。



台本の例(ヒーリングサロン)
●コーナーの構成
コーナーの構成は構成案ですでに決めて
あります。例えば一番はじめに登場する
コーナーは「オープニング」です。以降、
構成案の順序に従って台本を書き進んで
いきます。
もし、構成案を事前に作らずに構成も同時
に考えながら映像やナレーションの内容を
書いていったら、作業の難しさもかかる時間
も膨大なものになることでしょう。
台本を書くときには、最適な映像とナレー
ションを考えることに集中して作業すること
が重要です。
前回までの手順に従って作業を進めるの
が一番良い方法なのです。


●映像の内容
次に、そのコーナーであらわれる映像の内容を、なるべくわかりやすく
書いていきます。
プロの世界では、ひとつの企業VPに、まず発注者であるクライアントの
担当者や決裁者、受注者である制作会社のプロデューサー、映像を作る
ディレクター、それらのアシスタント、技術者であるカメラマンや照明
技師に、出演者やメイクさんその他、非常に多くの人間が関わります。
この全員が、ひとつの台本を見て、どんな内容や目的を持った映像を撮
るのかを理解し、各自の担当する作業を進めていきます。
そのため、ここで書く映像の内容は、関係者の誰が見てもどんな映像な
のかがすぐに理解できるものにしなくてはなりません。

一番わかりやすいのは「絵」で表現することです。
手描きの絵で構いません。上手である必要もありません。とにかく台本を
見て具体的にどんな映像なのかがわかるものであれば良いのです。
このぐらい書ければOK


















さらにもう一歩すすんで、画像を組み合わせて撮りたい映像を構成する
という方法もあります。


















↑台本上の画像はレンタルサービスの画像を仮(無料)で使用している。
映像内で使用するときには料金を払って購入。

ここで使っている画像はWeb用レンタル素材サービスの画像です。
これらのサービスは一度会員登録すれば、非常に豊富な静止画像素材を
検索して見ることができます。これらの素材は実際に利用するときに料
金を支払って購入するのですが、その前に社内で仮にデザインしてみる
ような場合には、選んだ画像(スカシが入っています)を無料で試しに
使ってみることができます。
もし、台本が社内の関係者しか見ない書類であるならば、無料の画像を
使って映像内容を作成することができます
もちろん、この画像を外部に公開される映像内で使う場合には利用料金
を払わなくてはなりません。

レンタル素材サービスの例

●説明する内容=ナレーション
映像の右には、その映像に対応する説明内容を書きます。台本の段階で
は、具体的なナレーションとして説明していきます。
「よいナレーションの書き方」を説明するのは非常に難しいものです。
私自身、プロとして「ある程度」は良いナレーションを書いているとは
自負していますが、じゃあどうやってその技術を身につけたかというと
「経験の積み重ね」としか説明のしようがありません。
しかし、それで終わらせちゃったらこの記事を書いている意味がないの
で、いくつかコツっぽいことを挙げておきます。

・書く前に「必ず言うべき」言葉を決めておく
たとえば商品のある特長を説明する場合は、その特長を示す単語など、
必ずナレーションの中で言っておくべき言葉はコレ!と決めておくこと
が大事です。そうしないと、書きはじめてからいろんなアイディアが出
てきて迷ってしまうことになります。

・徹底的に簡潔にすること
ナレーションはとにかくシンプルにすることです。←をナレーションに
するなら「とにかくナレーションはシンプルに!」という感じになります。
語頭の「まず・つまり」とか語尾の「です・ます」などは削れる場合は
どんどん取っちゃいましょう。

・長さの目安は音読
ナレーションの長さを確かめるときには、実際に声に出して読んでみる
のが一番確実な方法です。早口すぎず遅すぎず、聞き取りやすいと感じ
るテンポで読んでみましょう。ストップウォッチも忘れずに。

●ストーリー
単に映像(コーナー)の順番を書いた構成とは少し違って、そのVP作品
独特の味付けとなるのが、このストーリーです。

・基本形
「商品Aにはこんな優れた特長があります」

「商品Aはこんなに簡単に使えます」

「(あなたは)商品Aを使うとこんなに幸せです」

・視聴者に訴える
「(あなたは)○○○に困っていませんか?」

「そんなときにはこの商品Aの特長で解決できます」

「(あなたは)商品Aを使うとこんなに幸せです」

・視聴者を誘う
「(あなたは)幸せになりたいでしょう?」

「そのためには商品Aを使うのが一番です」

「商品Aには(あなたを)幸せにする特長があります」

同じように商品の特長と、それによって使用者(購入者)にもたらされる
プラスの価値を紹介するVPを作るのですが、それがどのようなストーリー
で表現されるのかは、作り手が知恵を使って工夫する部分です。


次回は【4-1予算編1 予算書の作り方1】
実際にVPを作るときには、どんなことにお金がかかるのかを説明します。



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