2011-12-17

機材の選び方1-自分で作る!PR映像制作ガイド-


【2-1基礎編1 機材の選び方1】

第3回は機材の選び方その1。カメラの選び方についてです。


■カメラ
私が映像業界に入ってからの20年間を振り返ると、プロ用の撮影機材と一般向け機材
との画質の差は本当に少なくなってきています。テレビ番組でも低予算だったり、機動性
や速報性が重視される報道番組などでは片手に収まる一般向け機材(=民生機といい
ます)を使って番組用の映像撮影をすることも珍しくありません。
ですので、これから自社の映像を自分で作ろう!という方であっても、家電店で普通に
売っているデジタルビデオカメラを購入すれば、それで十分です。

世にたくさんある民生機のビデオカメラですが、現在では例外なくみんなハイビジョン
画質で、その基本的な性能に大きな違いはないのが現状です。したがって、皆さん良く
ご存じのSONYとかPansonicとかCanon・・・などのブランドのビデオカメラあたりをテキ
トーに予算に合わせて選んで買えばOKです。

(画像1 わが愛機 Sony HDR-CX560V)









でもまぁ「テキトーでOK」だけじゃ少しいい加減な気もするので、選ぶときのポイントを
ちょっと挙げておきましょう。

●値段の差はレンズの差と思っておけば良し
ビデオカメラといっても3万円台から10万円前後までの価格差があります。その差の
理由はいろいろあるのですが、撮影に使う側からみると、一番はっきりわかる差は
レンズの違いと言っていいでしょう。つまりレンズの画角の広さやズームできる距離の
長さ、暗いところでハッキリ写せるかどうか、というような性能差に価格が反映されて
います。

レンズの違いについてよくわかるサイト(外部リンク)

●カメラ(メーカー)には特長や特性があります
同じような価格で、同じ性能のA社とB社のカメラの違いは何でしょう?細かい便利
機能の違いなどとは別に重要なポイントがあります。それは撮影した映像の「再現
特性」の違いです。これは各メーカーのクセと言ってよいもので、何となく映像が
青っぽくてクールだとか、逆に赤っぽく感じられるとかです。ただし変色しているわけ
ではないので、どの映像を見ても違和感はありません。印象の問題です。
色だけでなく、黒い影の見え方とか反射している光の見え方とかにも違いがあった
りしますので、店頭のデモ機でチェックするとよいでしょう。

●その機能、本当に必要ですか?
家電店で売っているビデオカメラはあくまで家庭でのご使用を前提とした商品です
ので、家族みんなで楽しく使える機能が満載です。しかし、その種の機能はビジネス
のための映像を作る上でも必要でしょうか?

●原則は「ちゃんと撮れればOK」
ビジネスで使う映像作品を作る場合に限って考えれば、機能はシンプルな方が良い
と私は思います。PR映像とは、いろいろな映像を撮り、事前に練った台本に従って
わかりやすく編集して、さらにナレーションやテロップを入れてはじめて完成します。
カメラは作品に必要な映像を撮るためだけの道具なのです。現在の市販のビデオ
カメラであれば、どれであってもこの役割は十分に果たすことができます。

●ライブ動画をネット配信する場合
この場合は注意する必要があります。詳しくは当ブログの記事をご参照ください。

■カメラの備品
(画像2 HDR-CX560Vのアクセサリキット)












カメラを購入したときには、どのメーカーからも出ているアクセサリキットも合わせて
買っておくときっと便利です。カメラに標準でついているバッテリーは小さく、また専用
の充電器もないのでカメラを通してしか充電することができません。アクセサリキッ
トはどのメーカーもだいたい、大型バッテリーと専用充電器に、カメラと一緒にこれら
をしまうことのできるソフトケースがセットになっています。
しかもバラで買うよりもちょっと安いので、オススメです。

■スチルカメラも検討対象かも?
(画像3 オリンパスXZ-1)


最近はデジタルムービーカメラとデジタルスチルカメラの差もなくなってきました。
スチルカメラでもハイビジョン映像が撮影できます。ただ、やはり操作性という点
ではムービーカメラよりは使いにくいし、保存できる容量が小さいのでマメにPC
に動画データを移動する必要があったりします。
なお、USTRESMなどの動画配信に限って使用するのならば、ムービーカメラよ
りもスチルカメラの方が使い勝手が良い状況もあります。

次回は【2-2基礎編2 機材の選び方2】
撮影に必要なそのほかの機材について説明します。

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