2011-12-14

映像を作るときの心構え-自分で作る!PR映像制作ガイド-


【1-2基礎知識編2】

第2回は「映像を作るときの心構え」です。
どんな映像を作ろうかな~?と考えるとき、念頭に置いとくと良いポイントです。

前回紹介した「企業VP」を制作する場合


■映像の分数は1本3分~5分が基準
見る人にとって、企業のPR映像は進んで自分から見たいと思って見ることはまれです。
大体は制作者から「見てください」と言って「見ていただく」ものです。
ですから、見る人がたとえ退屈であっても耐えることができる長さにしなくてはなりません。見ていてワクワクドキドキするわけでもない映像を15分も30分も見せられる気分を想像してみてください。

■1本の映像にはひとつのテーマに限る
ある商品の特長をPRする映像を作る場合、その1本で紹介するのはその商品のことに限らなくてはなりません。つまり、PRしたい商品が3つある場合は3本の映像を制作することになります。決して1本の中に3商品を盛り込んではいけません。
前述のとおり、企業ビデオの視聴者は積極的にそれを見たい人ではありません。仮に3商品をまとめた映像を見せた場合、せっかく紹介した一番目の商品の良さは、3つめの商品を見せられた頃には印象が薄れているでしょう。

■シンプルに作る
あるひとつの商品の特長を紹介する場合、その担当者にとっては顧客に見せたい特長が山ほどあったりします。しかし、単純にそれらをすべて映像に盛り込んでしまうと、映像の分数も、内容も冗長になってしまい、見る人に退屈でつまらない印象を与えてしまう危険があります。せっかく商品は良いのに、PRする映像がつまらないため、その商品に悪い印象を持たれてしまうという事態は避けなくてはなりません。
そのためには、まず映像の中で紹介する要素(特長)を、例えば5分の映像なら3点以内に絞込むこと。次にその3点の要素に優先順位をつけて、最も強調して紹介することと、そうでないことに分けることが必要です。

(図1 紹介したいポイントの絞込み)


■常に赤の他人の目を持つ
くどいようですが、非常に大事なことです。社内で、しかも紹介したい商品の担当者が映像を作るような場合では、その商品に対する作り手の思いがたっぷりあります。それ自体は良いことなのですが、その思い込みだけで映像を作ってしまうと、何も知らない他人が見た場合、理解しにくい内容になったり、思い込みが強すぎて独りよがりな内容に見えてしまったりすることがあります。
映像を作っていく過程の要所々々で、ふと、その商品のことなどまったく知らない赤の他人になったつもりで自分の映像を見直してください。

■まず最初に台本を作る
ちょっと面倒くさそうな作業ですが、映像を作るときにはまず台本を作りましょう。台本とは映像制作の作業手順書です。まず映像で見せたいものは何か。そのためにはどんな物事を撮らなくてはならないか。撮ったものをどの順序で紹介するか。これらをまず書面で明確にします。これが台本です。
かっこいいBGMや素敵なナレーションは後回しです。ますはこれから作る映像の構造を決めておく必要があります。

(図2 台本作成のための考え方 例)


台本の具体的な作成方法は、後日改めて説明します。

以上で【基礎知識編】は終わりです。
次回から少し具体的に【準備編1 機材の選び方】に入ります。

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