2011-12-10

ビジネス映像とは?-自分で作る!PR映像制作ガイド-


【1-1基礎知識編1】

それでは講座の本題に入ります。
まずはビジネスのための映像とは何か、という概説です。

■企業などが映像を活用するケース
●広告(CM)
いわゆるテレビCMです。一般には最もなじみのあるビジネス映像です。
1本15秒または30秒のものが一般的です。


●インフォマーシャル
よくテレビの深夜にやっている30分~1時間の通販番組のうち、一社または
ひとつの商品だけを延々と紹介しているものがあります。あれは「インフォ
マーシャル」といいます。長いCMといった感じですが、テレビ局的には番組
扱いとなるのでCMではありません。映像は、その商品のメーカーが完全に
自社で制作するので、これもビジネス用の映像と言っていいでしょう。

●企業プロモーションビデオ
通常「VP」と呼ばれます。企業が自社のプロモーションを行うために制作す
る映像です。世の中にあるビジネス映像の80%はこれと言っていいでしょう。
その用途には大体、次のようなものがあります。

1)自社商品のプロモーション映像
その企業の製品や提供するサービスについて、そのPRを行うための映像です。
その製品やサービスの特長を説明し、見る人(顧客)にそれをお勧めする内容
となります。TVで放映するものではないので、その分数や表現手法についての
制限は少なく、企業が自由に作ることができます。

2)会社案内映像
会社そのものを説明する映像です。会社の沿革や業績、経営陣の顔ぶれ紹
介や代表的商品ラインナップなどを盛りだくさんに紹介するのが典型的なもの
です。また、逆に企業イメージビデオとして、たとえば環境問題に積極的に取り
組んでいる企業が、その取り組みだけに焦点を当てた映像を作るというケース
もあります。

3)リクルート用映像
新規人材採用のために制作する映像です。内容としては2)の会社案内と
重なる部分もありますが、就職希望者に向けた表現方法が取られます。
例えば入社3年目くらいの先輩社員のメッセージとか、求める人材像を経営
陣が説明する映像が入ったりします。

4)社内用映像
記録として残しておく必要のある社内行事や、会議の内容、製品の開発経過
などを扱った映像もあります。基本的には社外に公開されませんが、一部は
上記の1~3)の中で紹介されることもあります。大企業の場合、新年会とか
運動会を撮影して保存しておくこともあります。

●映像ソフト
その会社の持つ特長的な製品やサービスそのものを映像化することで、その
ままその映像が商品として(DVDなど)販売できるケースもあります。
例えば、英会話塾を経営している企業が、その授業内容を映像化して英会話
教材ソフトとして販売するようなケースです。

次は、作った映像を世の中に発信する方法です。

■映像の使用方法
●テレビ放映
CMやインフォマーシャルの場合は、テレビで放映するために制作します。
これらの場合は、放映してほしい企業がテレビ局に対して放映料金(通称:波代
=なみだい)を支払います。また内容について各種法令や倫理規定に抵触して
いないか、というテレビ局による審査(考査と言います)をパスする必要があります。

●ネット配信
現在はYoutubeなどのおかげで、誰でも作った映像を簡単にネット配信できます。
またリンク形式で自社のホームページ上に表示するのも簡単です。
ただし、Youtubeに置いただけでは誰にも気づいてもらえないので、多くの人に
見てもらうための工夫が必要です。

●屋外映像看板
都市部の主要交差点などにある巨大なモニターや駅内の動画モニターなどで
放映する方法です。これは、そのモニターの運営会社に放映料金を支払って
映像を流してもらいます。

●店頭モニター
ドラッグストアやスーパーなどで最近よく見かけます。売り場においてある小型
モニターで、商品のVPを放映するものです。これらは直接または卸を通じて、
個別に小売店と条件などを交渉して放映してもらう形になります。

●映像看板
店舗を経営している企業の場合は、自分のお店の前に映像を流せる看板や
モニター単体を自分で設置して放映する方法があります。映像看板はリースで
扱っている業者さんがあります。最近増えたスタイルのひとつです。

●展示会上映
展示会に出展する企業の場合は、制作した映像を自社のブースで放映すること
があります。展示会放映のために、専用のイベント用映像を制作するケースも
少なくありません。

●社員が持ち歩く
商品のプロモーション映像を営業担当社員がタブレットPCなどに入れておいて、
営業先で顧客に見せるというやりかたもあります。見せたあとでさらにそのDVDを
置いていったりしますが、まぁ後でそれを見てくれる顧客さんは少ないだろうなぁ・・・

以上が【基礎編1-1】です。
自社で映像を作りたいと考えている企業の方は、まず最初に
1)どんな内容の映像を作って、
2)どこで
3)誰に見せたいか
から考えて見ましょう。

【次回:1-2基礎知識編2】映像を作るときの心構え
※12月14日(水)公開予定

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