2012-05-15

撮影の実践知識5 -自分で作る!PR映像制作ガイド-


【6-6撮影編6 撮影の基本6 イマジナリーライン】

先々の編集作業のことを考えながら撮影をしましょうというお話の3回目。
イマジナリーラインについて説明します。

イマジナリーラインとは、映像の方向性を同一にキープするための目安です。
このラインを無視して撮影してしまうと、後で編集したときに人物や動きがどっちを
向いてんだか混乱してしまって、違和感たっぷりの映像作品になってしまいます。

なので、イマジナリーラインは非常に重要、撮影の基本中の基本といえます。

たとえば、下のような2人の人物の対談シーンを撮影したとしましょう。
















この2人の間を直線で結んだ想定上の線がイマジナリーラインです。


このラインは「2人の人間の対話」に限らず、あらゆる状況で存在します。
・警察と凶悪犯人の銃撃戦なら、その両者の間に、
・夕日をバックに見つめあう男女の間でも。
まあ、こういうのはドラマや映画にしかないと思いますが、企業VPの場合でも、
・モデルさんが商品を手にとって見る場合には、そのモデルと商品との間に、
・機械が動いて作業する場合は、その機械の位置と作業しているポイントとの間に、
イマジナリーラインは存在しているのです。




















撮影をするときには、カメラはこのイマジナリーラインを超えて移動してはいけません。
具体的には、以下の図で説明しましょう。




















最初に「イマジナリーラインとは、映像の方向性を同一にキープするための目安」と
言ったのが、おわかりいただけたでしょうか?

もし、このラインを超えて撮ってしまった映像を編集でつないでしまうと、この2人がどっちを向いて話をしているのか、見る人は混乱してしまいます。

対話だけではありません。

●映像1:室外
・画面の左から歩いてきた人が、画面の右端にあるドアを開けて入る

この場合「歩いてきた人」と「ドア」の間にイマジナリーラインが成立しています。
従って、この次につながるシーンでは、

●映像2:室内
・画面の左端にあるドアが開いて、画面の右に向かって人物が入ってくる

という映像になるのが自然です。映像1と2の方向が統一されているわけです。
これについての説明は、次回にしましょう。

次回は【6-7撮影編7 撮影の基本7】
映像の方向性についてのお話です。

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