2011-04-09

ずっとウソだった。。。

話題の替え歌です。

この国を歩けば原発が54基教科書もCMも言ってたよ 安全です」

そう、その安全だと言ってる教科書を作っていました。
正確に言うと今から15年ほど前、中学・高校に配布する、当時のマルチメディア教材
というやつで『やさしい原子力』というCD-ROMでした。

制作費を支出しているのは(クライアントは)科学技術庁(当時)。
原子力発電所に撮影しに行きました。東芝の広報部に資料を借りにも行きました。
おかげで核分裂のしくみから原発の構造まで、かなり詳しくなったりしました。

制作していた当時を思い起こすと、
べつに、誰も「ウソ」をついていたわけじゃなかった。
科学技術庁も、日本原子力研究所も、東芝も。
日本の原子力発電の安全性は万全。東海地震のような大地震が襲っても大丈夫。
そう確信していたと、私には思えた。

でもその確信の根拠は、根本的に、全く間違っていた。

人間の営みにおいて、100%の確実性など、絶対にありえないということは自明です。
1000年に一度の巨大地震は、1000年後ではなく、1ヶ月前に起こりました。

たとえば、原発を地震がまったく起きない、海からも離れた場所に作ったとします。
それで、自然災害に対して100%安全でしょうか?
ある日、宇宙からの隕石が原子炉を直撃するかもしれません。
そんなことを確立論で言えば、数億分の1かもしれない。でも起きるときには起きる。
そして、最悪の結果を前に「想定外だった。」と言うのでしょう。

これからどうする。
もう「原子力発電は絶対に安全です。」とは言えません。
でも、100%安全確実なものはない、と前提すれば火力や水力発電はどうでしょう。
大爆発するかもしれない、決壊して大水害が起きるかもしれない。

それを言ったらキリがないよ。生きていけないよ。ということで、
どこかで妥協できる線を引くのでしょうか。新たな安全基準として。

そして、次の「想定外」が来るまで、とりあえず何十年か何百年か知らないけど
安全なつもりでいくのでしょうか・・・

根本的に考え直すことはできるはず。
核分裂エネルギーを他のものに置き換えていく。少しは時間はかかっても、
着実に実行していけば何十年かで実現可能なことです。

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